Credit Card With Money Ver3 / phot by Chris Potter
マネーパートナーズのFXを利用すると、銀行や両替所よりも手数料を抑えてお得に外貨両替することができる。
両替した外貨を使えるようにする方法は、「マネパカード」「空港受取」「外貨出金」の3つ。
それぞれに特性があり、取引条件や手数料も異なるので、メリット・デメリットを比較しながら、実際に使う場合の手数料について考えてみる。
なお、取引条件や手数料などについては、2017年7月現在の内容となっている。
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マネーパートナーズで両替した外貨を使う方法
マネーパートナーズには、FXを利用することでお得に外貨へ両替できる「現受け」と「両替取引」というサービスがある。
注意したいのは、現受け or 両替取引で両替した外貨は、そのままでは使えないということ。
両替した外貨を使えるようにするには、マネーパートナーズが取り扱う別のサービスを利用しなければならない。
両替した外貨を使えるようする方法は3つある。
マネーパートナーズで両替した外貨の使用方法
- マネパカード チャージ手数料無料
- 空港受取 1回あたり500円
- 外貨出金 条件付き無料
そして、現受け or 両替取引で外貨に両替する手数料と、マネパカード or 空港受取 or 外貨出金の手数料を合計したものが、マネ―マートナーズのFXを利用した外貨両替のトータルコストになる。
外貨両替で2つ、使う方法で3つなので、組み合わせは全部で6パターン。
マネーパートナーズで両替した外貨を使う組み合わせ
- 現受け + マネパカード
- 現受け + 空港受取
- 現受け + 外貨出金
- 両替取引 + マネパカード
- 両替取引 + 空港受取
- 両替取引 + 外貨出金
マネパカードを利用する場合は、2017年5月27日から外貨のチャージ手数料が無料になったので、外貨両替(現受け or 両替取引)の手数料がそのままトータルコストになる。
ただし、ATMの利用手数料やチャージした外貨以外でも支払いできてしまうなど、使用するにあたって気を付けなければならない部分もあるので注意が必要だ。
各組み合わせのトータルコストについて詳しくは、「【外貨両替】マネーパートナーズFXで外貨両替するトータルコスト」でまとめている。
ここでは、その基本になるマネパカード・空港受取・外貨出金の特性と、それぞれのメリット・デメリット・手数料について考えていく。
先にそれぞれの特性・メリット・デメリットを考えて比較した後、各手数料について詳しく見てくことにする。
まずは、マネパカードの特性とメリット・デメリットについて。
現受け・両替取引のメリット・デメリット・手数料について詳しくは「【外貨両替】マネ―マートナーズの現受けと両替取引どちらが得か」で確認してほしい。
マネパカード
マネパカードとは、マネーパートナーズが発行しているプリペイドカードのことで、通貨をチャージするとクレジットカードのように利用できる。
例えば、マネーパートナーズのFXを利用して外貨両替した1,000米ドルをマネパカードにチャージしておけば、ハワイなどでのショッピングの際に、クレジットカードの代わりにマネパカードで支払うことができる。
2017年5月27日から外貨のチャージ手数料が無料になったことで、さらに使いやすくなった。
マネパカードチャージ手数料
- 円・外貨共に無料
国際ブランドは、今のところMaster(マスター)のみだが、チャージできる通貨は円を含めて6種類が可能だ。
マネパカードにチャージ可能な通貨
- 円
- 米ドル
- ユーロ
- 英ポンド
- 豪ドル
- 香港ドル
チャージできる上限額は、円と外貨合わせて月に200万円相当額以内となっている。
チャージ上限額
- 1回あたり100万円相当額以下
- 1日あたり100万円相当額以下
- 月あたり200万円相当額以下
それでは、マネパカードのメリット・デメリットについて考えてみる。
まずはメリットから。
マネパカードのメリット
一番分かりやすいメリットは、チャージ手数料が無料なこと。
今までは、1通貨あたり0.004通貨のチャージ手数料が発生していたが、2017年5月27日から無料になった。
マネパカードのメリット①
- チャージ手数料無料
空港受取サービスでは取り扱いの無い、豪ドル・香港ドルがある。
マネパカードのメリット②
- 豪ドル・香港ドルの取り扱いがある
外貨をチャージしておけば、海外でクレジットカードのように利用できるので、現金を持ち歩かなくて済む。
マネパカードのメリット③
- 現金を持ち歩かなくて済む
空港受取は月1回1通貨のみ利用可能だが、マネパカードのチャージには回数制限はなく、円を含めて全部で6種類の通貨がチャージできる。
マネパカードのメリット④
- 回数制限無しで、6通貨チャージ可能
平日なら夜中の15分を除いて、いつでもチャージすることができる。
チャージ可能時間は、日曜を除いた月~金 0:15~23:59と、土 0:15~8:00の間。
マネパカードのメリット⑤
- 平日ならほぼいつでもチャージ可能
マネパカードにチャージされている外貨は、海外の現地ATMで引き出すことができる。
ATM手数料は米ドルなら2ドルかかり、利用するATMによっては別途ATM使用料がかかる場合もあるが、取り急ぎ現金が必要な時には便利だ。
各通貨ごとのATM手数料については、マネパカード 現地ATMのご利用方法で確認してほしい。
マネパカードのメリット⑥
- チャージ済みの外貨は、海外ATMで引き出し可能
日本に居るなどしてマネパカードを利用しない時には、管理画面から自分でセキュリティロックをかけて利用停止状態することができる。
もちろん、改めてカードを利用する際は、同じ管理画面から解除も可能だ。
マネパカードのメリット⑦
- セキュリティロックの利用/解除が可能
続いて、マネパカードのデメリットについて考えてみる。
マネパカードのデメリット
空港受取・外貨出金で取り扱いのある、スイスフラン、カナダドルなどを含めた6通貨のチャージはできない。
マネパカードのデメリット①
- 空港受取サービス(スイスフラン・韓国ウォン・中国元)、外貨出金(ニュージーランドドル・カナダドル・シンガポールドル)の取り扱いがない
もしマネパカードが盗難・紛失してしまった場合は、再発行に1,080円(税込)の手数料がかかる。
ただし、FX口座を持っていれば1回だけ再発行は無料。
マネパカードデメリット②
- 再発行手数料が、1,080円(税込)かかる
盗難・紛失の際は、管理画面から利用停止状態にするか、サポートデスクへ連絡して利用停止にしてもらう。
その場合、利用停止された後の残高については保証されるが、利用停止前の残高については保証されない。
外貨(現金)での盗難・紛失を考えれば、事後でもある程度コントロールができるので、メリットと考えることもできなくはないが、ここではデメリットとする。
マネパカードのデメリット③
- 盗難・紛失しても、利用停止手続き前の残高は保証されない
チャージしていない通貨の支払いやATM利用も、米ドルがチャージしてあれば利用できてしまう。
一見メリットに思うかもしれないが、これで支払いやATM利用をしてしまうと、手数料が2つも発生してしまうので気を付けなければならない。
どういうことかと言うと、一度両替してチャージした米ドルを、マスターカードの換算レートで再度両替し、さらにマネーパートナーズのクロスボーダー手数料3%が上乗せされた合計が、米ドル残高から引き落とされてしまう。
これなら普通にクレジットカードで支払った方が手数料は安く済む。
マネパカードのデメリット④
- チャージした通貨以外で利用すると、手数料が割高になる
次は、空港受取の特性とメリット・デメリットについて。
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空港受取サービス
空港受取サービスとは、予め手続きをしておくことで、指定日に空港にある専用窓口で指定額の外貨を現金で受け取ることができるサービスのこと。
受け取れる外貨は全部で6通貨。
ただし、韓国ウォン・中国元のFX取引は無いので、空港受取サービスの手続き画面で外貨両替 + 受け取り申し込みをしなければならない。
空港受取サービスの取り扱い通貨
- 米ドル
- ユーロ
- 英ポンド
- スイスフラン
- 韓国ウォン
- 中国元
手続きは、毎週月曜日の16:00が締め切りになっており、同じ週の金曜日から受取が可能になる。
つまり、締め切り日の月曜日に申し込めば最短4日で受取可能となるが、月曜日の16:00を過ぎてから申し込むと最長で11日待たなければならない。
利用は月に1回、1通貨のみ空港受取が可能で、受取額の上限は2,000通貨(米ドル・ユーロ・ポンド・スイスフラン)、韓国ウォンは300万ウォン、中国元は15,000元までとなっている。
受け取る金額に関わらず、1回あたり500円の手数料がかかる。
空港受取サービス手数料・受取額の上限
- 金額に関わらず、1回あたり500円
- 米ドル・ユーロ・ポンド・スイスフラン 2,000通貨まで
- 韓国ウォン 300万ウォン
- 中国元 15,000元
専用窓口がある空港は、国内主要空港の4ヶ所。
専用窓口のある国内主要空港
- 成田空港 第1、第2ターミナルに各1ヶ所の計2ヶ所。共に9:00~18:00
- 羽田空港 国際線ターミナル駅に1ヶ所。6:00~23:00
- 中部国際空港 アクセスプラザに1ヶ所。7:00~22:30
- 関西国際空港 関西空港駅に1ヶ所。5:45~23:30
指定した額の外貨(現金)は、外貨パックという、使いやすい額の紙幣に小分けされた専用パックで受け取る。
例えば500米ドルを受け取る場合、100ドル札 × 5枚ではなく、使いやすいように50ドル札 × 8枚、10ドル札 × 9枚、1ドル札 × 10枚という500ドルの専用パックで受け取れるようになっている。
100ドルパックもあるので、500ドル分であれば、100ドルパック × 5個という受け取り方もできる。
ただし、各通貨ごとに決められたパックでしか受取ができない。
つまり、各通貨パックの最小単位でしか受け取り金額の指定ができないということ。
例えば米ドルの場合、100ドル・500ドル・1,000ドルと3種類の専用パックがあるので、最小単位は100ドルで、100ドル単位でしか受け取り金額指定はできない。
各通貨ごとの専用パックは、マネーパートナーズ 外貨パック内容で確認してほしい。
それでは、空港受取サービスのメリット・デメリットについて考えてみる。
まずはメリットから。
空港受取サービスのメリット
マネパカードでは取り扱いの無い、スイスフラン・韓国ウォン・中国元がある。
ただし、韓国ウォン・中国元のFX取引は無いので、空港受取サービスの手続き画面で外貨両替 + 受け取り申し込みをしなければならない。
空港受取サービスのメリット①
- スイスフラン・韓国ウォン・中国元の取り扱いがある
通常の両替所で外貨両替するのと同じように、海外に行く前から手元に外貨があるので安心だ。
空港受取サービスのメリット②
- 現地到着前から手元に外貨がある
続いては、空港受取サービスのデメリットについて。
空港受取サービスのデメリット
マネパカード・外貨出金では取り扱いのある、豪ドル・カナダドルなど含めた5通貨の受け取りはできない。
空港受取サービスのデメリット①
- マネパカード(豪ドル・香港ドル)、外貨出金(ニュージーランドドル・カナダドル・シンガポールドル)の取り扱いがない
手数料無料のマネパカードに対して、受け取る金額に関わらず、1回あたり500円の手数料がかかってしまう。
空港受取サービスのデメリット①
- 1回あたり500円の手数料がかかる
月に2回以上海外に行くことがあっても、月に1回しか利用できず、利用する際には1通貨しか選べない。
空港受取サービスのデメリット②
- 月に1回、1通貨しか利用できない
受取額に関わらず、1回あたり500円の手数料ということは、受取上限額(米ドルだと2,000通貨)に近いほど1通貨あたりの手数料を安くできるが、多くの現金を持って海外に行くことになる。
かと言って、少ない額の外貨を受け取ると、1通貨あたりの手数料が高くなってしまう。
この受け取る額と手数料との関係について、詳しくは後述する。
空港受取サービスのデメリット③
- 1通貨あたりの手数料を抑えようとすると、多くの現金(外貨)を持ち歩くことになる
申し込み手続きをしてから最短で4日、最長で11日待たなければならないので、急きょ海外に行く場合や手続きが遅れてしまった場合は利用することができない。
空港受取サービスのデメリット④
- 手続きから受け取りまで時間がかかる
特にLCCで海外に行く場合、出発が早朝・深夜になることが多く、空港受取サービスの窓口営業時間外になることがよくある。
空港受取サービスのデメリット⑤
- 便によっては、営業時間外で利用できない
使いやすい紙幣がセットになった外貨パックだが、最小単位でしか受け取り金額を指定できない。
実際は、あまり端数のある金額で受け取るすることは無いかもしれないが、指定できないので、ここではデメリットとする。
空港受取サービスのデメリット⑥
- 受け取り金額は、外貨パックの最小単位になる
次は、外貨出金の特性とメリット・デメリットについて。
外貨出金
外貨出金とは、外貨を取り扱っている国内銀行の本人名義口座へ、外貨のまま送金すること。
取り扱い通貨は全部で9種類。
外貨出金の取り扱い通貨
- 米ドル
- ユーロ
- 英ポンド
- 豪ドル
- NZドル
- カナダドル
- スイスフラン
- 香港ドル
- シンガポールドル
外貨出金するには、受け取り側の銀行が上記外貨に対応していなければならない。
代表的な外貨の取り扱いがある銀行としては、新生銀行やSMBC信託銀行プレスティア(旧citi bank)などがある。
出金先は、国内の本人名義口座のみ可能で、2万通貨未満で1回あたり2,500円、2万通貨以上で無料だ。
昔は、月1回までは2万通貨未満でも無料だったが、いつの間にか手数料がかかるようになってしまった。
そのほか、受け取り側の銀行によっては手数料(リフティングチャージ)が発生する場合もある。
外貨出金の手数料
- 2万通貨未満 1回あたり2,500円
- 2万通貨以上 無料
それでは、外貨出金のメリット・デメリットについて考えてみる。
まずはメリットから。
外貨出金のメリット
外貨を使えるようにする方法の中で唯一、取り扱い額と回数に制限がない。
2万通貨未満だと手数料は発生するが、好きな額を何回でもマネーパートナーズから外に出してやることができる。
外貨出金のメリット①
- 取り扱い額と回数に制限がない
マネパカードや空港受取サービスでは取り扱いのない、ニュージーランドドル・カナダドル・シンガポールドルがある。
外貨出金のメリット②
- ニュージーランドドル・カナダドル・シンガポールドルの取り扱いがある
米ドル限定にはなるが、プレスティア(旧citi bank)の外貨キャッシュカードを使えば、海外ATMで自分の口座から米ドルを引き出すことができる。
citi bank直営のATMを使えば基本的に手数料も無料だ。
外貨出金のメリット③
- 自分の口座から外貨の引き出しができる
別途手数料は発生するが、受け取った銀行から外貨のまま海外口座などへ送金することができる。
外貨出金のメリット④
- 外貨出金した口座から、海外口座へ送金できる
続いて、外貨出金のデメリットについて。
外貨出金のデメリット
分かりやすいのは、2万通貨未満の手数料が1回あたり2,500円と、空港受取サービスと比べてもかなり割高。
短期の海外旅行などで必要な、少額の外貨には向かないだろう。
外貨出金のデメリット①
- 少額の外貨を扱うには、手数料が高すぎる
受け取る側の銀行でも、リフティングチャージという手数料が発生する場合がある。
場合があるというのは、銀行によっては条件付きで無料になるところもあったりする。
外貨出金のデメリット②
- 外貨出金手数料のほかに、リフティングチャージが発生する場合がある
マネパカード・空港受取サービス・外貨出金のメリット・デメリットが出揃ったので、比較してみる。
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マネパカード・空港受取サービス・外貨出金のメリット・デメリット比較
マネパカードのメリット・デメリット
マネパカードのメリット一覧
- チャージ手数料無料
- 豪ドル・香港ドルの取り扱いがある
- 大金を持ち歩かなくて済む
- 回数制限無しで、6通貨チャージ可能
- 平日ならほぼいつでもチャージ可能
- チャージ済みの外貨なら、海外ATMで引き出し可能
- チャージ済みの外貨は、海外ATMで引き出し可能
- セキュリティロックの利用/解除が可能
マネパカードのデメリット一覧
- スイスフラン・韓国ウォン・中国元の取り扱いがない
- 再発行手数料が、1,080円(税込)かかる
- 盗難紛失しても、利用停止手続き前の残高は保証されない
- チャージした通貨以外で利用すると、手数料が割高になる
空港受取サービスのメリット・デメリット
空港受取サービスのメリット一覧
- スイスフラン・韓国ウォン・中国元の取り扱いがある
- 現地到着前から手元に外貨がある
空港受取サービスのデメリット一覧
- 豪ドル・香港ドルの取り扱いがない
- 1回あたり500円の手数料がかかる
- 月に1回、1通貨しか利用できない
- 1通貨あたりの手数料を抑えようとすると、多くの現金を持ち歩くことになる
- 手続きから受け取りまで時間がかかる
- 便によっては、営業時間外で利用できない
- 外貨両替する金額は、外貨パックの最小金額単位になる
外貨出金のメリット・デメリット
外貨出金のメリット一覧
- 取り扱い額と回数に制限がない
- NZドル・カナダドル・シンガポールドルの取り扱いがある
- 自分の口座から外貨の引き出しができる
- 外貨出金した口座から、海外口座へ送金できる
外貨出金のデメリット一覧
- 少額の外貨を扱うには、手数料が高すぎる
- 外貨出金手数料のほかに、リフティングチャージが発生する場合がある
よく使われる米ドル・ユーロで考えた場合、どの方法でも取り扱いがあるので両替する金額によって使い分けができそうだ。
外貨出金は、1回あたり2,500円と聞くと高く感じるかもしれないが、1万通貨の外貨出金をした場合の1通貨あたりの手数料は0.25円(2,500円÷1万通貨)と、空港受取サービスで上限2,000通貨を受け取った場合の1通貨あたりの手数料(500円÷2,000通貨=0.25円)と変わらなかったりする。
詳しくは、これから考えるマネパカード・空港受取サービス・外貨出金の手数料で順番に見ていこう。
早くトータルコストについて知りたい方は、「【外貨両替】マネーパートナーズFXで外貨両替するトータルコスト」で確認してほしいが、順番に進んだ方が分かりやすいだろう。
マネパカードのチャージ手数料
考えいると言っても、前述した通り、2017年5月27日から外貨のチャージ手数料も無料になったので、もう考える必要はない。
マネパカードのチャージ手数料
- 円・外貨ともに無料
この改善によって、FXを利用して両替した外貨を、マネパカードにチャージして利用するトータルコストは、外貨両替(現受け or 両替取引)の手数料だけで済むようになった。
ただ、もしかしたらマネパカードがある程度普及した段階で、また手数料がかかるようになるかもしれないので、前の手数料を元にして計算だけしてみる。
今は手数料無料なので、気にしない方は読み飛ばしてほしい。
旧チャージ手数料
今まで外貨のチャージには、1通貨あたり0.004通貨の手数料が発生していた。
外貨両替(現受け or 両替取引)の時と違って、手数料の単位が銭ではなく通貨と、分かりにくくなっていた。
旧チャージ手数料
- 1通貨あたり0.004通貨
通貨という単位だと分かりにくいが、1米ドルを100円として考えてみるとよくわかる。
- 1ドル(100円)あたり 0.004ドル(0.4円)
- 10ドル(1,000円)あたり 0.04ドル(4円)
- 100ドル(1万円)あたり 0.4ドル(40円)
- 1,000ドル(10万円)あたり 4ドル(400円)
- 10,000ドル(100万円)あたり 40ドル(4,000円)
しかも、手数料の単位が通貨だったので、1米ドルが110円になれば、その分だけ比例して手数料も高くなっていった。
こう考えると、割高な手数料設定となっていた。
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空港受取サービスの手数料
空港受取サービスの手数料は、受け取る金額に関わらず、1回あたり500円。
受取額の上限は、米ドル・ユーロ・ポンド・スイスフランが2,000通貨、韓国ウォンは300万ウォン、中国元は15,000元までとなっている。
空港受取サービス手数料
- 金額に関わらず、1回あたり500円
1回あたりの受け取り上限額
- 米ドル・ユーロ・ポンド・スイスフラン 2,000通貨
- 韓国ウォン 300万ウォン
- 中国元 15,000元
手数料は1回あたりなので、上限額いっぱいで受け取った方が1通貨あたりの手数料は安くなる。
上限2,000通貨の外貨で、1通貨あたりにかかる手数料を、受け取る際の専用パック最小単位である100通貨単位で考えてみる。
1通貨あたりにかかる手数料一覧
計算式 ) 空港受取 500円 ÷ (100~2,000通貨)
- 100通貨 1通貨あたり 5円
- 200通貨 1通貨あたり 2.5円
- 300通貨 1通貨あたり 1.6666円
- 400通貨 1通貨あたり 1.25円
- 500通貨 1通貨あたり 1円
- 600通貨 1通貨あたり 0.8333円
- 700通貨 1通貨あたり 0.7142円
- 800通貨 1通貨あたり 0.625円
- 900通貨 1通貨あたり 0.5555円
- 1,000通貨 1通貨あたり 0.5円
計算式 ) 空港受取 500円 ÷ (100~2,000通貨)
- 1,100通貨 1通貨あたり 0.4545円
- 1,200通貨 1通貨あたり 0.4166円
- 1,300通貨 1通貨あたり 0.3846円
- 1,400通貨 1通貨あたり 0.3571円
- 1,500通貨 1通貨あたり 0.3333円
- 1,600通貨 1通貨あたり 0.3125円
- 1,700通貨 1通貨あたり 0.2941円
- 1,800通貨 1通貨あたり 0.2777円
- 1,900通貨 1通貨あたり 0.2631円
- 2,000通貨 1通貨あたり 0.25円
一番効率のいい上限2,000通貨で、1通貨あたり0.25円の手数料がかかっている。
こう見てみると、両替取引 1通貨あたり片道20銭(0.2円)で外貨へ両替するよりも、両替した外貨を受け取る方が手数料が高いことがわかる。
この空港受取サービスの手数料と、FXを利用した外貨両替(現受け or 両替取引)の手数料を合わせたものが、空港受取サービスのトータルコストになる。
外貨出金の手数料
外貨出金の手数料は、2万通貨未満だと1回あたり2,500円、2万通貨以上で無料になる。
しかも、受け取り側の銀行でもリフティングチャージという手数料が別途発生する場合もある。
外貨を使えるようにする方法の中で唯一、取扱い額と回数に制限はないが、2万通貨未満だと手数料がかなり割高になってしまうので、短期の海外旅行などには向かないだろう。
外貨出金の手数料
- 2万通貨未満 1回あたり2,500円
- 2万通貨以上 無料
ここでは、手数料のかかる2万通貨未満の外貨出金で、1,000~19,000通貨まで行った場合の1通貨あたりの手数料について考えてみる。
なお、リフティングチャージは考えないものとする。
1,000通貨単位の外貨出金 1通貨あたりの手数料
計算式 ) 外貨出金 2,500円 ÷ (1,000~19,000通貨)
- 1,000通貨 1通貨あたり 2.5円
- 2,000通貨 1通貨あたり 1.25円
- 3,000通貨 1通貨あたり 0.8333円
- 4,000通貨 1通貨あたり 0.625円
- 5,000通貨 1通貨あたり 0.5円
- 6,000通貨 1通貨あたり 0.4166円
- 7,000通貨 1通貨あたり 0.3571円
- 8,000通貨 1通貨あたり 0.3125円
- 9,000通貨 1通貨あたり 0.2777円
- 10,000通貨 1通貨あたり 0.25円
計算式 ) 外貨出金 2,500円 ÷ (1,000~19,000通貨)
- 11,000通貨 1通貨あたり 0.2272円
- 12,000通貨 1通貨あたり 0.2083円
- 13,000通貨 1通貨あたり 0.1923円
- 14,000通貨 1通貨あたり 0.1785円
- 15,000通貨 1通貨あたり 0.1666円
- 16,000通貨 1通貨あたり 0.1562円
- 17,000通貨 1通貨あたり 0.147円
- 18,000通貨 1通貨あたり 0.1388円
- 19,000通貨 1通貨あたり 0.1315円
19,000通貨では、1通貨あたり0.1315円とかなり手数料も安くなってはくるが、15,000~19,000通貨あたりなら少し頑張って2万通貨にした方が、当然手数料は無料になるのでお得だ。
リフティングチャージの発生しない銀行を準備できれば、2万通貨以上ならマネーパートナーズから無料で一度にたくさんの外貨を外に出してやることができる。
前述した通り、米ドル限定にはなるが、プレスティア(旧citi bank)の外貨キャッシュカードを使えば、海外ATMで自分の口座から米ドルを引き出すことができる。
citi bank直営のATMを使えば基本的に手数料も無料になる。
外貨の取り扱いがある銀行とリフティングチャージ、その銀行から外貨を引き出す際の手数料については、また別の記事で詳しくまとめることにする。
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まとめ
マネパカード・空港受取サービス・外貨出金のメリット・デメリット・手数料について考えてみた。
手数料と使い勝手で考えれば、やはりマネパカードが一番お得だろう。
チャージ手数料が無料になったことで、FXで外貨両替(現受け or 両替取引)する手数料だけで済む。
それに、マスターカード加盟店(一部を除く)でクレジットカードのように利用できるのも便利だ。
予めチャージした外貨で支払うので、その時のレートにも左右されない。
ただ、海外でまったく現金(外貨)を持っていないと心配な面があるのも事実。
もし現金(外貨)を調達したいなら、マネパカードの現地ATM引き出しを利用してもいいだろう。
米ドルなら1回2ドルの手数料で、チャージしてある米ドルを現地ATMで引き出すことができる。
仮に1米ドル/100円で500米ドルを引き出した場合、1米ドルあたりの手数料は0.4円(2ドル ÷ 500ドル)で済む。
これなら、1通貨あたり1円(500ドル ÷ 500通貨)の空港受取サービスを利用するよりもお得だ。
ただし、現地ATMで別途手数料が発生する場合があるのと、マネパカードの引き出し限度額とは別に現地ATMで引き出し上限額が決められている場合もあるので注意は必要だ。
手数料がかからないATMを知っていたり、周りから教えてもらえるような環境があれば、空港受取サービスよりもお得に現金(外貨)を調達できるかもしれない。
マスターカードのATMの場所を検索する「Mastercard Nearby」というアプリでも、手数料無料のATMを探すこともできるようだが、性能や使い勝手は今ひとつだ。
もしくは、空港受取サービスを併用してもいいだろう。
あまり少ない金額では1通貨あたりの手数料が割高になってしまうが、例えば1,000通貨以上の受け取りなら、1通貨あたり0.5円以下の手数料で現金(外貨)を調達することができる。
普通に両替所で両替するよりも、手数料は遥かにお得だ。
外貨出金に関しては、短期の海外旅行などで必要な少額の外貨には向かないだろう。
ただし、日本と海外をよく行き来したり、海外にも生活拠点があり、まとまった金額の外貨を取り扱う場合にはかなりお得になる。
必要な金額やシチュエーションによってどの方法を選ぶのか変わってくるだろうが、手数料や使い勝手を見比べながら、ベストな方法を考えてみてほしい。
最後に
冒頭でも述べたが、マネパカード・空港受取サービス・外貨出金は、FXを利用して外貨両替した外貨を、受け取るための方法だ。
現受け or 両替取引の両替手数料に、今回の外貨を受け取る方法の手数料を合わせたものが、マネーパートナーズのFXを利用した外貨両替のトータルコストになる。
マネーパートナーズで両替した外貨を使う組み合わせ
- 現受け + マネパカード
- 現受け + 空港受取
- 現受け + 外貨出金
- 両替取引 + マネパカード
- 両替取引 + 空港受取
- 両替取引 + 外貨出金
各組み合わせのトータルコストについて詳しくは「【外貨両替】マネーパートナーズFXで外貨両替するトータルコスト」で確認してほしい。