European Union flag / Yanni Koutsomitis
スコットランドの独立の投票から1ヶ月。
正確には、2014年9月18日に行われたので、明日でちょうど1ヶ月です。
投票の結果、反対派が約55%と半数を上回り「独立」とはなりませんでした。
しかし、かなりの僅差だったことから、再度投票が行われたらギリギリ51%ぐらいで賛成派が上回るんじゃないかな。
って個人的には思ってます。
スコットランドの「独立」騒動があったイギリスのほか、EUのほかの国々でも独立したいと相手国から思われている国が以外に多い事に驚きます。
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イギリス
Stonehenge / photo by thegarethwiscombe
正式名称
グレートブリテン及び北アイルランド連合王国(United Kingdom of Great Britain and Northern Ireland)
正式名称は、ずっと「United Kingdom」だと思ってました。
くすぶっている国
- スコットランド
- 北アイルランド
イギリスは、スコットランド以外にも、北アイルランドからも独立したいと思われているようです。
理由
歴史的な背景が強いようです。
イングランドに占領された過去を持つアイルランド島も、第二次世界大戦後には独立。
ただ、北アイルランド地域にはイングランドの人たちが多く住んでいたので、イングランドのままとなりました。
地図を見ると、アイルランド島のほんの一部もイギリスになってますよね。
前からちょっと不自然には思ってましたが、こんな理由があります。
現在では、イギリスの人よりアイルランドの人が多くなってきたので、
「もうそろそろアイルランドになってもいいんじゃない?」
という声が強くなっているようです。
スペイン
la sagrada familia desde el “terrat” / photo by jacinta lluch valero
正式名称
特に決まっていないようで、特に以下でと呼ばれています。
- スペイン国(Estado Espanol)
- スペイン王国(Reino de Espana)
くすぶっている国
- カタルーニャ自治州
- バスク自治州
国の中にある「自治州」から独立したいと思われているようです。
理由「カタルーニャ自治州」
完全にスコットランドに触発された模様。
ざっくり表現すると以下のことが理由のようです。
「ほかの地域よりたくさん税金を納めているのに、インフラなど、ほかの地域に比べて扱いが雑じゃない?」
実際に2014年11月9日に住民投票を実施しようという動きがありました。
ところが、裁判所から「憲法違反」という指摘をされてしまい、中止することになってしまいました。
しかし、そこは情熱の国。
独立の気持ちは今も高ぶっているようで、今後の動きに注目です。
理由「バスク自治州」
一時期「自治権」が撤廃されたことがありました。
その時は暴動に発展してしまって、スペイン政府にかなり叩かれたようです。
そんな過去の背景もあり、独立したいと思っている一部のバスクの人たちが、現在でも過激な主張を繰り返しています。
イタリア
The Leaning Tower of Pisa / photo by McPig
正式名称
イタリア共和国(Repubblica Italiana)
イタリア国内には、有名なバチカン市国や、サンマリノ共和国といった別の国家が既に存在しているという、少し特殊な国です。
くすぶっている地域
- イタリア北部
イタリア北部の地域から独立したいと思われているようです。
理由
ざっくり言うと、以下が理由の一つのようです。
「北部の地域は工業化され、税金をたくさん国に持っていかれいる。そして、そのお金を北部ではなく、南部地域にばら撒き過ぎじゃないか?」
不満の声が上がった北部では、「パダーニャ連邦」なるものを設立して、独立運動を起こしました。
しかし、独立運動は思うようにいきませんでした。
結果、今は「独立運動」から「アピール活動」という、少し文言を和らげて活動しているようです。
そして、現在でも約61%の地域住民らが独立に賛成しているとのこと。
ベルギー
DSC09968 / photo by ume-y
正式名称
ベルギー王国(Kingdom of Belgium)
くすぶっている地域
- フランドル地域
ベルギー北部にある、「フランドル地域」というところから、独立したいと思われているようです。
実はこの「フランドル」、日本では「フランダース」と言われます。
「泣けるアニメランキング」で、必ずと言っていいほど出てくる「フランダースの犬」のモデルになったと言われる村がある地域。
理由
ざっくりと言うと、以下が理由のようです。
オランダから独立したベルギーは、北部でオランダ語、南部でフランス語と国の中で言語が違います。
それだけでなく、宗教や富の格差もありました。
そんな中、第二次世界大戦の前後で「北部」と「南部」立場が逆転してしまいました。
経済
戦前は、「南部」が経済的に豊かでした。
戦後は、「北部」が急速に経済発展して立場が逆転。
このような背景からお互い不満があありましたが、特に「南部」は面白くない状況となり、対立が激化していったようです。
2010年に行われた政権の総選挙に続き、2014年5月に行われた政権の総選挙でも、北部の独立を考えている政党が第一党(与党みたいなもの)となりました。
それに加え、今回のスコットランドの独立騒動も相まって、独立ムードがより一層現実的になってきたようです。
独立するための条件
そもそも独立するために何か条件があるのでしょうか?
これについては、国連でも特に明確な規定がある訳ではないようです。
過去にも、勝手に独立した「自称国家」と言われる地域も一部ではあるようです。
しかし、うまくいきませんでした。
理由
理由の一つとして経済的な問題が挙げられます。
- 「自称国家」だけで、国として今後、経済的にやっていけるのか
- 「自称国家」が発行する新通貨の国際的な価値
結局のところ、勝手に独立した「自称国家」でも、他の国々から認めて貰わないといけない訳です。
外部(世界)にまったく影響されない、完全自給自足の国ならば、もしかしたら「自称国家」でやっていけるかもしれませんね。