oostende / photo by sophie
「昆虫料理が普通食に!?近未来の食料問題を解決する虫たち!」という韓国の食用昆虫について取り上げたばかりですが、ベルギーでもミールワームの食用が認定されました。
なんと欧州各国では初めての認定です。
ちなみに外務省が定めている欧州の国々はこちら。
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第一弾 ミールワーム食品3種類
第一弾として「ハンバーク(ハンバーガーのパテ用)」「ナゲット」「シュニッツェル(カツレツ)」が2014年10月よりベルギーのスーパーなどで販売が開始される予定。
何が書いていあるのかわからないので、パッと見の雰囲気だとオシャレなブースに普通の商品に見えてしまいます。
しかし看板には大きく「INSECTA(インセクタ)」と、ストレートに「昆虫」と書いてあります。
日本で「昆虫」と大きく書かれたハンバーグやナゲットが置いてあったら、個人的には買う自信がありません。
ミールワーム
韓国で採用されたミールワームは、日本でも馴染みのある『チャイロコメノゴミムシダマシ(通称 イエロー・ミールワーム)』が採用されていました。
今回ベルギーで採用されたミールワームは、日本では新顔の『ガイマイゴミムシダマシ』の幼虫です。
...両者見比べて、どっちがおいしそうですか?
昆虫試食実験
過去にベルギーで昆虫の試食実験が行われています。
その中で、一番人気は「焼いたミールワームのチョコレート漬け」。
ベルギーといえばチョコレートなので、当然の結果かもしれませんね。
この実験は、ベルギーの昆虫館で、来館者からボランティア参加者を募って行われました。
来館者384人中189人(49.2%)という高い割合で、幅広い年齢層の人々の参加が得られました。
もともと昆虫に興味があって来館した人たちだったので、昆虫食にも好奇心を示す人が多かったと考えられます。
試食に使われた昆虫は、イエコオロギ(コオロギの一種)とミールワーム(ゴミムシダマシの幼虫)で、ともにペットの餌としてよく使われます。
実験には、病原体などで汚染されないよう、実験室で安全性に十分に配慮して育てたものが用いられました。
用意された昆虫料理は、以下の8種です。
- 焼いたコオロギ
- ゆでたコオロギ
- 焼いたミールワーム
- ゆでたミールワーム
- 焼いたコオロギとミールワームを粉々に砕いて混合
- 焼いたミールワームをバニラで風味付け
- 焼いたミールワームをパプリカで風味付け
- 焼いたミールワームを液状のチョコレートに漬けたもの
各被験者には、これらのうち3種の料理をランダムに試食してもらい(食べたくない場合はパスできる)、好き嫌いを点数化してもらいました。
その結果、最も評価が高かったのは 8.焼きミールワームのチョコレート漬け、次いで 3.焼いたミールワームと 7.パプリカ風味の焼きミールワーム が並びました。
一方、コオロギ(1, 2)は、脚や触角がそのまま付いた姿が抵抗を招いたためか人気がありませんでした。
また、ゆでたものよりも焼いたほうが、クリスピーな触感のため好まれたようです。
「もともと昆虫に興味があって来館した人たち」が参加してくれたおかげで面白いデータが取れたのではないでしょうか。
ダムヘルト社(Damhert Nutrition)
販売するダムヘルト社(Damhert Nutrition)は、ベルギーで1975年に設立された会社。
主にダイエット食品などを製造・販売しています。
80人いる社員の大半が女性。
まとめ
各国政府がじわじわと食用昆虫の認定を行ってきています。
日本政府の今のところ食用昆虫の認定の動きはないですが、元々イナゴ、蜂の子、ざざ虫(カワゲラなどの幼虫)など昔から食べる文化が日本にはあるので、昆虫食は以外と受け入れられやすいのかもしれません。
とは言っても、先の試食実験のように、虫の原型を留めているようなビジュアルではやはり抵抗はありますね。